日米の大学連携について(9月の米国出張)

 9月末に米国のオハイオ州立大学(OSU)のあるコロンバスとワシントンDCに出張した。2024年に米大学で開催予定の日米デジタルイノベーションアンドアドバンスドテクノロジーのワークショップ開催準備のためである。このワークショップでは、日米の大学間でデジタル化やCET(Critical and Emerging Technologies)に関する研究や教育の交流、協力を行うことを目的としている。

 CETとは、半導体やAI、量子情報科学、高度通信、グリーンエネルギー、生物工学、サイバー、宇宙などの分野を含む次の時代の繁栄に不可欠な技術のことである。米国やEU、中国などの主要国は、すでにCETの戦略を立て、地政学的な競争を展開している。日本もCETの重要性を認識しているが、政府や産業界、大学の間で共通のビジョンや目標設定がまだ不十分である。日本だけでは到底達成不可能なテクノロジーであることを十分理解したうえで、価値を共有する友好国との連携を重視する必要がある。

 この連携を促進するためのプロジェクトの立ち上げで、長年日米の大学関係者と意見交換し関わり続けてきたが2015年に「日米デジタルイノベーションハブ」としてスタートに至った。現在、日本の有志の大学とデジタルで先行している米国の有志の大学との間で定期的にワークショップを開催している。今年4月には高崎で第7回のワークショップを開催した。次回のワークショップは、2024年に米国で開催する予定である。このワークショップを開催することが日本の21世紀の繁栄に貢献することを願っている。

 ホームページでは、今後もCETの動きを紹介していきたいと思っている。