4月29日開催 第7回日米デジタルイノベーションハブと先端技術に関するワークショップについて
日米の大学連携への道筋
安倍政権の初め2013年に文科省の参与に就任した。私は常々、日米の大学のトップ同士が繋がり連携する場が必要と考えてきたが、2015年に「日米デジタルイノベーションハブ」というグラスルーツのプロジェクトを立ち上げた。これは日本の有志の大学と米国の有志の大学であるオハイオ州立大学、パデュー大学、メリーランド州立大学、ジョーンズホプキンズ大学等との間でデジタル化やCETに関する研究や教育の交流・協力を行うものである。日本のDX導入の加速につながるのではという思いがあった。このような動きは時間がかかるだけに、政府の補助金ということではなく、両国の大学が行うグラスルーツ的な動きでなければならない、という思いがあった。さらに、このような変革の時代には研究者レベルの集まりだけにとどまらず、DXという新たな時代を導く大学の幹部を中心としたものでなければならない、という考えもあった。2017年に文科省の参与を辞したが、その後武田アンド・アソシエイツでは、活動の一端として日米の大学を繋ぐためのプラットフォームづくりを付け加えている。
さすがに新型コロナウイルスの感染拡大の最中において、このハブ作りの活動を行うことはできなかったが、パンデミックがおさまるにつれて米国の大学からの要請もあり、本年4月29日にG7デジタル大臣の会合が開かれた高崎で第7回目となるワークショップを開くことになった。そのための準備の手伝いを行ってきたが日米の大学関係者との協議のうえ、これまでの名称「デジタルイノベーション」から「デジタルイノベーション・アンド・アドバンスドテクノロジー」に変更し、デジタルイノベーションだけでなく、CETの連携も取り上げることになった。
幸いにも多くの関係者の協力の下、高崎で開催された第7回ハブワークショップ会議は盛況だった。嬉しかったのは、この後にメリーランド州立大学、パデュー州立大学、オハイオ州立大学の幹部方々から次回のハブ会合は自分たちの大学で開催したいとの申し入れがあったことである。
武田修三郎記