【中国という国の動かし方】第54回(2021/1/14)  無名塾

テーマ:「中国という国の動かし方」

講 師:九州大学大学院准教授 益尾知佐子先生

<講師略歴>

国際政治学者。博士(学術)。専門は中国の政治外交。

福岡県出身。高校在学中にアメリカに交換留学。東京大学在学中に北京大学に交換留学。

東京大学総合文化研究科で博士号取得後、ハーバード大学名誉教授エズラ・ヴォーゲル

助手などを経て、2008年より現職。

著書に『中国の行動原理:国内潮流が決める国際関係』(中公新書、2019年)などがある。

~塾僕 武田のコメント抜粋~

米国では、いよいよ1月20日から新政権がスタートする。

バイデン政権では、日本をよく知っているアンソニー・ブリンケン(Antony John Blinken)が国務長官、ウェンディ・シャーマン(Wendy Ruth Sherman)が国務副長官(Bruce Stokes夫人)に就任予定。

しかし、バイデン政権は難しい課題を多く抱えてのスタートとなる。ユーラシアグループが今年のリスクの1つとしてバイデン政権をあげている*。民主党下院はトランプを弾劾したが、議会がトランプに気を取られていては、肝心の新政権のスタートがスムーズにいかないのではないかと心配している。

目下、世界が直面している課題は、パンデミック、クリーンエナジー、気候変動、AI/5Gをはじめとするデジタル技術開発、経済回復など多数ある。これらの問題は、日本一国、アメリカ一国だけでは解決できない。しかし、日米は同盟関係にあるから当然協力ができると考えるのは錯覚である。日米が連携できる体制を私たちは作っていかなければならない。バイデン政権と菅政権で、そういう体制をぜひ構築してもらいたい。

本日、話をして頂く益尾先生は、日米にとっても重要な中国の専門家。単純に中国が良い悪いという議論ではなく、私たちが20世紀に慣れ親しんできた経済、政治、イノベーションのやり方のどれ一つとっても、中国のやり方は全く異なる、異質な国であるということを理解する必要がある。私たちはその異質な内容を知らなければならない。

数年前から、デジタルでの日米大学間協力を推進しているが、アメリカサイドの研究者たちから中国問題の根の深さを教わり、今、学んでいる最中である。しかし、日本では、生きた中国問題、習近平がどういう考えの持ち主なのか、CCPの狙いは何か、といった現代の中国について聞ける日本の研究者に行き当たらなかった。そのような時に、益尾先生の本に出会い、エズラ・ヴォ―ゲルの元で助手として厳しい訓練を受けられた本物の方だと思い、ぜひお話を伺いたく当時、九州大学総長の久保先生に紹介いただいた次第である。